[神奈川県生協連] NPT再検討会議第3回準備委員会 帰国報告会

2019年05月19日

~核兵器禁止の声をさらに大きく~

ヒバクシャ国際署名連絡会が5月15日夕方、核不拡散条約(NPT)再検討会議に向けた第3回準備委員会に対して現地行動を行った被爆者の帰国報告会を行いました。




日本被団協の木戸季市事務局長は、「ヒロシマ・ナガサキの被爆者が訴える核兵器廃絶国際署名(ヒバクシャ国際署名)」の提出も含む、国連並びにニューヨーク行動を振り返り、世界の流れは核兵器廃絶に向かっている一方で、逆行も感じたと述べ、「危機だからこそ頑張らなければいけない。被爆者は人類を救う道を選び、自らを救う道を選んだ」「NPT再検討会議に代表団を派遣できるのは来年が最後になるかもしれない。頑張らなければ」と語り、「被爆者の訴えを世界に広げていきたい」と、決意を語りました。

濱住治郎事務局次長は、署名提出の様子、NGOセッションで、胎内被爆者として初めて国連で証言したことをはじめ、各国大使への要請、懇談、若い人たちとの交流などを報告しました。また準備委で自身の体験を証言したことについて、議長役のマレーシア大使からは「被爆証言を初めて聞いた。妻にも話した」と言われ、「伝えることの大切さを感じた。もっともっと伝えなければ核兵器はなくならない」と報告されました。

広島平和文化センター元理事長のスティーブン・リーパーさんは、木戸さんと濱住さんが、若い人や芸術、音楽に興味のある人の前で、証言した際に、証言を聞いた人は「インターネットを活用して被爆の実相を知らせていかなければならない」と話していたことが紹介されました。

ピースボートの川崎哲共同代表は、同準備委員会での米ロの対立の様子や、サイドイベントの様子が紹介され、核兵器禁止条約が採択されて以降、発効に必要な50カ国の批准に対し23カ国が批准したこと、メキシコ代表から、エクアドルとボリビアも準備中と聞いたと説明されました。一方、核保有国は核兵器禁止条約への批判を強めており、例えば、米国主催の関連イベントで提起された「核軍縮のための環境づくり(CEND)」について、「核保有国が核軍縮を議論しようというのは前進だが、『環境づくり』とは、言い換えれば『環境が整わなければやらない』ということにつながり、核兵器禁止条約やNPT再検討会議を形骸化させる危険がある。」と指摘されました。

神奈川の生協は、被爆者の皆さまが「ふたたび被爆者をつくるな」と声と力を振り絞って呼び掛けられている「ヒバクシャ国際署名」に心から賛同し、ともに核兵器のない世界をめざします。

日時 2019年5月5月15日(水)17時~
会場 四ツ谷 主婦会館プラザエフ 5階 会議室
主催 ヒバクシャ国際署名連絡会

次第

司会:林田光弘(ヒバクシャ国際署名キャンペーンリーダー)

開会挨拶:田中煕巳(日本被団協代表委員)

帰国報告:濱住治郎(日本被団協事務局次長)

木戸季市(日本被団協事務局長)

今回のNPT準備委員会について:

川崎哲(ピースボート共同代表)

スティーブン・リーパー(広島平和文化センター元理事長)

質疑

今後のスケジュール