「令和5 年度神奈川県食品衛生監視指導計画(案)」への意見(神奈川県消費者団体連絡会)

2023年03月01日

神奈川県消費者団体連絡会
事務局長 庭野 文雄

平素より県民の食の安全・安心に関わる重要な取組みにご尽力頂きありがとうございます。
コロナ禍のもと、食品を扱う事業者も大きなご苦労がありますが、監視指導を進める県の担当部局の皆さまも大変な状況の中での業務が続いているものと拝察いたします。今年5 月には感染法上の分類が2 類から5 類に移行することで、消費者の生活行動が変わり、加えて正確な情報収集と安全なものを見極める知識が必要になってきます。これまで以上に積極的な安全への取り組みが進められることを期待して意見を述べます。

1.立入検査及び収去検査について

コロナ禍により、飲食の営業・販売方法が多様化しており、規模の大きい施設から個人による営業、販売、無人販売所に対しても、食中毒等を防ぐための衛生管理への注意が必要になります。

(1)立入検査の方向性について

「施設の規模、製造業、調理数、流通の広域性、被提供者のリスク等食中毒等の事故が発生した場合の影響の大きさを考慮し」との記載があります (P8)。コロナ禍においてキッチンカーを利用した飲食の販売が多くみられるようになりました。飲食業者の衛生管理についての重要性については十分に認識されていると思われますが、比較的手軽にイベント等へ飲食を提供するキッチンカーへの立入検査等についても対応をお願いします。

2.食品事業者の自主管理の推進について

(1)衛生管理の指導について

宅配業者を利用したケータリングがコロナ禍において一般的になりました。被提供者から届け先に到着するまでの衛生管理についても指導をお願いします。

(2)路上でお弁当を販売する食品等事業者に対する指導について

路上でお弁当を販売する食品等事業者に対して、販売時間や食中毒を防ぐ対策などについての指導、衛生管理義務についての周知をお願いします。

3.県民との意見交換及び情報提供について

食の安全・安心の確保のためには、関係機関との連携や県民との意見交換及び情報提供、さらには消費者教育が大切となります。

(1)「食品衛生情報の提供」について、以下の内容についてお願いします。

  • 情報のオンライン化が進んでいますが、オンラインを利用しない・できない方に向けて紙媒体での情報の提供を引き続きお願いします。
  • 日常的にネットを頻繁に活用する世代に対しては、県のHP に情報を掲載するだけでなく、SNS を活用したシンプルな内容での発信をお願いします。
  • スマートフォンの利用においてデータ量を制限しているなど多様な生活様式の方がいらっしゃいます。動画配信、容量の大きなデータなどに考慮した工夫をお願いします。

以上